備忘録その2
居酒屋で得意げに人の悪口を言う君たち。
「あいつ、KYだよなー」
「そうそう、KY!KY!」
そのへんにしとけよ。
「空気が読める」だって「KY」だ。
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居酒屋で得意げに人の悪口を言う君たち。
「あいつ、KYだよなー」
「そうそう、KY!KY!」
そのへんにしとけよ。
「空気が読める」だって「KY」だ。
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W
誰もが世界の中心にいるんだよ、ってことを300万人に気づかせた
男の罪は決して問われることはないんだ、と思う。
A
スポーツのように、ただ気持ちいいだけの涙を流させ、その涙の
ヴェールの向こう、ヤツはにんまりとほくそえんでいる。
T
いいかい、それは究極の自己肯定なんだよ、ナルシシズム礼賛だ。
A
…うん、地球はあなたを中心に回っている、というメッセージさ。
勝手だよ。思わない?
S
え、だいぶひねくれてるって?そんなことはないさ。
しかも、そのうえに、意固地だ?
…オーケー、じゃあとりあえず認めよう。僕は、ひねくれているうえに、
意固地だ。まさに悲鳴をあげる手前、ってくらいきつくねじられたドーナツ
なんか想像してくれたって構わないよ。うん、水掛け論は嫌いなんだ。
これじゃあ、話が先に進まない。
H
昼間はいいんだ。昼間はね。天気のいい日なんか素直に好きだな。
I
そうだよ、散歩しながら鼻歌なんか歌うんだ。似合わないけどね。
どんな曲かって?過去に、嬉しかった気持ちで聴いた曲。厳密に言えば
その曲自体ではない。イントロ。ブリッジ。サビ。節回しなんかでたらめだ。
ただ、そのときそのときの気分で適当に歌うんだ。適当にね。そういう
意味では、本当に鼻歌だな。
N
そうすると、僕は楽しい雰囲気を身にまとうことができる。あたたかな
空気で満ち満ちた世界だ。僕はすこし近眼なんだけど、その目に映る
人々、景色。そのすべてが穏やかで。ホテルのロビーでゆったりとした
ソファに体を沈め、やさしいクラシックを聴いているような。二度寝する
まえに毛布のなか、さっきまでの楽しかった夢を思い出すような。
世の中には悪い人なんかいないし、うんざりすることなんて何ひとつ
ないって、一瞬本気で思うような。
…そんな幸福な世界さ。
O
分かんないけど、君はまだちいさい女の子で、7つとか8つとかその頃に、
ピアノの発表会か何か、プライマリーの総決算で、おろしたてのひらひらの
ワンピースを着けるんだ。母親は微笑しながらすてきな細工のブローチ
なんか胸元にあしらってくれて、君はほほを紅潮させていまにも踊りだし
そうな気分。
想像でしかないけれど、そんな感覚に近いかもしれない。
K
けれど、夜はだめなんだ。
U
暗いところにひとりでいるだろ?そうすると僕は、そこに在る闇の中、
想像を始めるんだ。鬼が出るか邪が出るか、なんてのはまだいいほうだ。
闇がほんとうに怖いのは、そこに何もないからなんだ。虚ろだからなんだ。
原始的な恐怖。あるいは、「何がいてもおかしくない、けれど、そのもの
すらいない」ことかもしれない。
うん、こういうこと言い出すときりがないな。
スティーブンキングの「IT」を読んだことがある?「IT」は代名詞で、最悪の
敵。少年たちの一番怖いものに姿を変えて彼らを襲う、すごくまがまがしい
存在なんだ。ピエロ、狼男、怪鳥……それこそ、近所の不良少年まで。
ああ、脱線するのも悪い癖だな。反省するよ。
R
まるで丸裸の赤ちゃんのように、暗がりで無力な僕。
そして僕は最近、闇のなかに無数の「言葉」が飛び交ってることを想像
するんだ。
A
「言葉」。そう、言葉さ。
誰だってケイタイを持っている時代だ。
誰だってパソコンに接続できる、時代だ。
僕は、あなたは、彼らは、彼女たちは、そして、「そのもの」たちは、四六時
中この小さな星の小さな島国の中で、小さな自分のコミュニティーに向けて、
こぞって「言葉」を発信している。メール。掲示板。チャット。エトセトラ、エト
セトラ。
S
家で。学校で。会社で。公園で。街角で。デパートで。駅のホームで。コン
ビニの前で。駐車場で。空港で。バス停で。山で。海で。もいちど、エト
セトラ、エトセトラ。
U
業務連絡。待ち合わせ。デートの誘い。告白。他愛のない会話。美味しい
店見つけた。昨日は楽しかった。いま、何してる?サイトウさんが連絡
欲しい、とのことです。おやすみ。マジ、ムカツク。四限休講だって。メール
とかするの、迷惑だった?好きです。うざい。無料会員になって今すぐ特典
ゲット!ダンナがかまってくれない~~。あした学校でね。誕生日おめで
とう!それ、キモくね?(笑)。氏ね。詩ね。志ね。死ね。死ね。死ね。死ね。
つながりたい誰かとの距離を一瞬にして埋めるそれらのツール。当たり
前になりすぎて「便利」という言葉すら、いまさらって感じだろ?
U
だから僕は最近、想像してしまうんだ。
無関係の誰かが、無関係の誰かに送ったそういった「言葉」たちが、この
暗がりのなか、そこらじゅうを通過しているような気がするんだ。たとえば、
こうして話している僕と君のあいだを、誰かがさっき好きな人にケイタイで
送ったラブレターが通過していったかもしれない。そしていま、え?、と
戸惑った君の耳のそばを、「渋谷で五時ねー!」といった確認メールが
すり抜けていったかもしれない。
きっとこの瞬間にも、誰かが誰かに伝えたくて、言葉をひねりだしている。
ひとり部屋のパソコンのディスプレイの前で。
それとも最新式のケイタイをこれみよがしに開いて。
Z
そうして無数のEL液晶バックライトは、この星のこの国の上でひっそりと
明滅する。
それはまるで生命の光だ。
誰かに何かを伝えたくて。
自分の存在を伝えたくて。
その電源が切れるとき、自分の存在も消えてしまうというように。
A
…あ、「電波」とか言うな。そんなこと言うな。
違うんだよ、これはそんなはっきりとした認識じゃなくって、もっと感覚的な
話なんだ。
T
だから、そんな「言葉」たちが、「善意」であればいいんだよ。
問題は、世の中にはたまに、僕らの価値観が通じない「悪意」があるんだ。
暗がりの中、誰かが誰かに送った「死ね」という「言葉」がそこらじゅうを
通過していたら。
「うざいよ」という言葉がそこらじゅうを飛び交っていて、「きもい」という
言葉がそこらじゅうに満ちている、と想像したら君も、まるで背筋を氷の
かたまりが舐めていくような、ひんやりとした気分にならないか?ってことさ。
いや、その「悪意」だって、「悪意」なりの価値観があるんだろう。「その
もの」たちはきっと、確信的に無自覚だって感じがする。
だから、ひょっとしたら「悪意」という言い方はまずいのかもしれない。
けれど、理解が出来ない。
人って、理解が出来ないものほど名付けたがる。そうだろう?
T
そんなに喋ってて、のど、渇かないかって?
ああ、ありがとう。
そうだな、君の顔はだいぶ呆れているように見える。よそ見が多いし、
退屈で今にもあくびが飛び出しそうだ。
でもね、これだけは素晴らしい。
君は、何にせよ一瞬でも、喋っている僕の立場に立って物事を判断した
んだ。
A
だからね、僕は言いたかったんだよ。むしろ今日は説教だね、これ。
「そのもの」たちはどうして、「言葉」を送られたほうの気持ちを考えないん
だろう。
「そのもの」たちはどうして、自分の話ばかりをするんだろう。
どうして、相手の話を聴いてあげることも、実は自己主張なんだと気づか
ないんだろう。
ああ、こんな時に限って、「思いやり」なんて昭和のせりふしか出てこない
けど。
小学生の頃の道徳の授業で百万遍連呼されてきた言葉だろうけど。
でも丸みがあってやわらかで、いい言葉じゃないか。思いやりって。
T
ああ、話は急に変わる。
昔はケイタイよりも、PHSが主流だっただろう?
PHSって何の略か、覚えてる?
「ピッチ」?…違う違う。それじゃ、PHS自体を略してるだろう?
うん、パーソナル・ハンディ・ホンだ。
それじゃパソコンは?
「PC」?…うん、さっきと同じ間違いだね。そうだね、君は本当に面白い
ひとだよ。
そう、パーソナル・コンピューターだよね。
共通点は「パーソナル」。
…そう、「個人的」って意味なんだ。
それを大胆に言い換えれば、「エゴ」にならないかな。
僕らはコミュニケーションを、「個人的」なものに頼りすぎてるんじゃないかな。
E
君の世界の中心には君がいる。当たり前と言えば、当たり前だ。
そして君を形づくる様々な元素の中心には原子があって、その周りを
電子が回る。君はその電子とくっついたり、電子を切り離したりすることで、
プラスとマイナスの性質を帯びるんだ。
これって、何かに似てない?
僕らは誰かに「言葉」と言う名の電子を、日々飛ばしている。
そう、感覚的な理解で構わない。
しかし、それを理解せずには、
「WATASHINOKURASU UZATTATE-」
が「言葉」に変換された時に放たれた「悪意」を
僕らは決して止められないんだ、と思うんだ。
-
頼むから、そんなこと言うなよ。
頼むから。
そして頼むから、簡単に死なないでほしいんだ。
頼むからさ。
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唐突に、ムツゴロウ(畑 正憲)を尊敬してみることにする。
ムツゴロウは、すごい。
何がすごいかって、「ゆかいな仲間たち」って番組名がすごい。
自分で「ゆかいな」って言っちゃってる。自分でハードル上げちゃってる。
ゆかいじゃなかったらどうするんだ。誰が責任とるんだ。そういう問題は
すべて棚上げされてる。しかし、ブラウン管を通して見るムツゴロウは
確かに愉快そうだ。
「かわいいですね~かわいいですね~しゃしゃしゃしゃ、しゃしゃしゃしゃ」
とか笑いながら動物たちとべろべろ舐め合って、スキンシップを取って
いる。「しゃしゃしゃしゃ」という笑い方も、何か、シャンプーされてるような
不思議な爽快感が伴っている。そこでは視聴者が感じている、
「自分だけ愉快なんじゃないの?」
という問題は、全て棚上げだ。あれで東大卒だ。友達にはしたくないが、
遠くからそっと見守っていたい。そんなタイプだ。実際、そうやって、
「あなたはちょっとアレだから…」
と離れていった友達もいたかもしれない。
「ムツゴロウとかつての仲間たち」のほうがしっくり来るかもしれない。
だって、肉食獣に指かじられても、再び虎の口の中に平気で指を突っ込める
んですよ?「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」、得るどころか指失ってるじゃ
ないか。学習能力がないのか。もう、「ムツゴロウVSシュレッダー」という
企画をごり押ししたくなる。
シュレッダーを前に考え込むムツゴロウ。
どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。どんなコミュニケーションを示して
くれるのか。「しゃしゃしゃしゃ」は出るのか。
コンセントをべろべろ舐めて感電してくれるのか。
それともやっぱ、指を入れてしまうのか。やっぱか。やっぱりなのか。
ムツゴロウ「うーん、困りましたねえ…」
あっ!ムツゴロウさんが困った!ハタと困った!
…久しぶりなんで、こんなとこでいいですか。
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たまには新鮮なフルーツを、思いっきり食べたい!だって、そろそろ紫外線が
ビタミンCを破壊しまくりのサマーなシーズンが、来るじゃない?賢い消費者な
ワタシはもう「1粒でレモン50個ぶんのビタミンC」にはだまされないの!だから
新宿駅東口の、「タカノフルーツパーラー新宿本店」はおすすめ!
ここは、果物の専門店、新宿高野が選び抜いた旬の果物を使ったシーズン
メニューと、創業以来のトラディショナルなメニューが、常時ソバカス娘たちを
お出迎え!みずみずしいフルーツの自然な甘さが、せちがらい都会に疲れた
あなたを癒してくれること受けあいね!
今のシーズンメニューは、マンゴーパフェ(¥1200)、マンゴートライフル
(¥1200)、マンゴーワッフル(¥1300)などなど。14日からは、さくらんぼの
パフェ(¥1500)が、お目見え予定よ!
で、ここからはお役立ち情報!「せっかくフルーツパーラーに来たのに、
『申し訳ございません、ただ今満席です』なんて言われちゃった!」という、
何かにつけ間の悪いアナタ、恋の歯車も狂いがちね!そんなアナタに、店内の
席が埋まってしまっている時に唱えると効果てきめんな呪文を、こっそり教え
ちゃう!…メモの用意はいい?
「フルーツバスケット!」
これで、パーラーの客はいっせいに席を立つわ!あとは、目ざとく空席に座る
ことね!もちろん果物を限定して「オレンジ!」とか言ってもいいけど、スイカは
野菜だから気をつけてね!
…早く明けねえかなあ、梅雨。
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「元気ないね、どしたの?」
「うん。実は昨日、4ヶ月付き合ってた彼女に振られちゃって」
「ええ?あの、福笑いみたいな顔した?」
「そう、福笑いみたいな…ってお前そんなこと思っていたのかよ!」
「いいじゃん、縁起良さそうで。盆暮れ正月。正月にはボンカレー」
「…そういうのいいかげんやめろよ、フォローにも何にもなってないし。でも
もう、怒る気力もないな。ああ、ヨリコ~」
「女々しいなあ」
「何とでも言ってくれ」
「女々々しいなあ」
「いや増やすなよ!『女』!」
「…でも、なんだかほんと、コンビニ恋愛だよね」
「えっ、お前に言ってたっけ?バイト先で知り合ったってこと?」
「あれ、そうだったの?」
「知ってたから言ったんじゃないのか?まさか、コンビニだけにお手軽な
恋愛だったなんて、いまさらそんなベタなこと言い出すんじゃないだろうな?」
「ああ、それ、うまい!」
「お前が感心すんなよ!…いったいどういう意味で言ったんだよ?」
「4ヶ月付き合って昨日振られたってことは、いま11月だから…7月に付き
合ったわけじゃん」
「そうだけど」
「つまり、7月から11月まで、セブンイレブンの恋愛だったってことじゃん」
「…なあ、お前のこと殴ってもいいかな?」
「そりゃこっちのセリフだ!」
「逆ギレかよ!」
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auの「MY割」が出た時、「…ついに!」と思った。
別にそこまで緊迫してたわけじゃないけど、思った。
「MY割」は、二年契約を条件に一人でも年割と家族割が適用されるサー
ビス。もし恋人がいればボーダフォンの「LOVE定額」、家族がいればドコモの
「ファミリー割引」やauの「家族割」とか使えるじゃないですか。つまり自分には
家族も友人も恋人もいないぜ、咳をしても一人だぜ、名前を呼ばれるのは
歯医者ぐらいだぜ!という天涯孤独の人でも、「MY割」は使えるのである。
そこまで孤独だと、果たして「ケイタイを持つ意味はあるのか?」という疑問も
渦巻くが、それは、それ。(セリフ:「だが俺は、俺!」)<なにこれ
でも、「MY割」が全ての個人に適用されるなら、auはいっそ契約者全員の
電話代を値下げしたほうが分かりやすいと思うんだけど。なんか会議の
席上で代理店が「MY割」っていう言葉をプレゼンして、auのあまり時代を
読めてない課長とかが「『MY割』?…それだ!」とか言っちゃって、その
決定に引きずられて始まったような気がする。
「MY」+「割」て。何でもありか。
それよか世の男性諸君は、一度はお気に入りのキャバクラ嬢に熱を
上げたことがあるだろう。そんで営業電話に折り返したりメールを返信したり
とにかく電話代がかさんだはずだ。…いや、多分。<お前か
女性、特に水商売の女性を口説くにはマメさが肝心、というわけで、ケイタイ
各社は、「片思い割引」的なものを導入したらいいのである。
くだけて言えば、「お水の女性を口説きたい割引」、名付けて「水割」だ。
…それでは頂きます。5:5で。(提供:サントリー)
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毎日会社の外に出て知らない世界に触れるたびに、カラダじゅうがざわ
ざわするような喜びに包まれる。時間は誰にでも平等に与えられてて、それ
でも同じ1時間=60分=3600秒を、すばらしい密度で生きている人たちが
いる。
誰もがそんなふうに生きられるわけではないし、そんなふうに生きたいと
思うのにもちょっと抵抗がある。比較は無意味だ。頑張るフィールドが違う。
それでも共通するのは、「目の前の課題に、プライドを持って取り組むことが
できるか否か」だ。
かつての僕はなかった。
けれど、今はある。
食欲、性欲に加え僕らホモサピエンスが進化の過程で獲得した「知識欲」。
「知りたい」と思う気持ちが、僕を突き動かす。この世界、情報の量は無限、
でもってそれをためるべき器は大きい。なんせ僕らは脳のメモリの3割も
使っちゃいないのである。
…そう、いままさに、蛇口はひねられたのだ。
そこから注がれた情報が器を満たすとき、既存の世界をあたらしい言葉で
語りだす僕、そんな楽しい情景を想像することぐらい許されるだろう?
そして今日もささやかな眠りに落ちている、その繰り返しだ。
なかなか会えないひとたちへ;僕はなんとかやっています。あしからず。
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